残すためではない写真

最近、身の回りをよく整理しています。



ここ1年くらいの写真を整理してたんですが、

人に見せたくなるようなカットが減って

めっきり写真力が低下したなぁと、
寂しくなったんです。



あれだけ必死にやっていた写真活動も下火になり、

自分の限界と写真の限界を感じ始めて来ました。



もともとは、

何万年遡っても何万年時が進んでも

始まりも終わりのないこの不思議な世界で


いつか忘れさられ

誰も知らなくなる

一瞬でしかない自分に


心臓を鷲掴みにされるような寂しさを感じ、


自分らしさを自分の視線という形で

未来永劫残したいと思ったのが

カメラを構えるきっかけでした。



でも、形あるものはいつか滅び行くもので、

夕焼けに染まる印画紙も、
思い出のつまったCD-Rも
いつかは塵となるもの。

それに、
目の見えない人にとっては全くの無価値な写真。










そんな限界に薄々気づき始め、
アンテナを張って写真を撮る気力もなくなった頃からだろうか。



人の顔を撮るのは
他人より上手くなった気がします。

何でもない顔、泣き顔といろいろあるけど、
特に笑顔を撮るのは自信があります。

こんな表情を見せてくれるんだー
ってうれしくなるんでしょうね。



カメラに閉じ込めるその人らしさ。

らしさを感じる自分らしさ。

そして感じる自他間の温度。



そんなとき、
こんな一瞬の人生でもいいもんだなって思えるもので。



みんな、

笑顔をありがとう。